こんにちは。私はランニングを趣味としていて、その中でもウルトラマラソンを特に好んでいます。
今日は、最近多発している熊の目撃情報と、それに対して長距離ランナーとしてどう向き合うかをテーマに書いてみたいと思います。
■ 青森県でも熊が出没!?泳ぐ熊、走る熊
2025年現在、いや今年に始まったことではありませんが青森県内でも熊の目撃情報が急増しています。
富士見湖では熊が湖を泳いでいたという衝撃的なニュースがあり、また水田を熊が疾走する映像も話題になりました。
正直なところ、こうした映像を見ると
「もう山だけでなく、人里にまで普通に出てきてるんだな…」
と感じざるを得ません。
青森に限らず、全国的にこうした目撃情報が相次いでおり、
山沿いや郊外を走るランナーにとっては無視できないリスクです。
■ ウルトラランナーが走る環境=野生動物の生活圏でもある
私自身はウルトラマラソンやマラニック(マラソン+ピクニック)のように、ゆるく遠出するようなスタイルのランニングが好きで、時には山あいの道を数十キロ単位で走ることもあります。
特に青森県・津軽地方で開催される「みちのく津軽ジャーニーラン」では、
・山を越えて海沿いへ出るコース
・演歌『津軽海峡・冬景色』で歌われた龍飛岬**への登り道
などが含まれ、山岳トレイルではないものの、十分に野生動物と遭遇し得る環境です。
実際、龍飛岬へ向かう「竜泊ライン」や龍飛岬から海沿いへ降りる「階段国道」では、猿の群れと頻繁に出会います。
こちらは竜泊ラインで遭遇した猿の一家。

下は山で遭遇したカモシカ

■ 「熊は人の生活圏ではおとなしい」って本当?
ネットや一部の専門家の話では、
「熊は人間の生活圏に入ると警戒して静かにしている」
「縄張りを荒らさなければ襲ってこない」
などと聞きます。
でも、それって本当に当てになるのでしょうか?
私個人の感覚では、「最近の熊は、警戒心よりも食欲や慣れが勝ってきているのでは?」と感じる場面も多くなっています。
森林が減少し、熊の食糧も減っている一方で、
人間の生活圏には美味しい果樹・生ゴミ・畑の作物などが豊富にある。
つまり、熊にとっての「人里=エサ場」になってしまっている状況もあります。
■ 実際に遭遇したらどうする?ランナー向けの対処法
万が一、ランニング中に熊や他の野生動物に遭遇した場合、どうすればいいのか?
▷ 熊と遭遇した場合の基本行動
- 走って逃げない(本能的に追われると追いかけてくる)
- 静かに後退する(急な動きはNG)
- 音を立てて存在を知らせる(鈴・ホイッスル・ラジオなど)
- 目をそらさず、威嚇しないようにしつつゆっくり距離を取る
ただし、子連れの熊や驚かせた場合は非常に危険です。
▷ 猿と遭遇した場合の注意点
- 目を合わせすぎない(挑発と捉えられる)
- 食べ物を持っていればすぐしまう or 投げ捨てる(狙われます)
- 集団で近づかれたら背中を見せず、ゆっくり離れる
猿は熊とは違い、攻撃的な個体が混じることもあります。人慣れしている分、油断できません。
■ ランナーのための野生動物予防対策
▶ 走る前の準備
- 熊鈴やホイッスルを持つ
- 音楽を流しながら走る(小型スピーカー等)
- 単独行動を避ける(特に早朝・夕方の時間帯)
- 事前に地元の熊目撃情報MAPをチェックする
▶ 走行ルートの見直し
- 林道や沢沿い、藪の深いルートは極力避ける
- 人通りの少ないコースは時間帯を選ぶか、誰かと一緒に
■ 野生動物との遭遇は自然との対話でもある
私たちが自然の中を走るということは、
「野生動物のテリトリーを間借りしている」とも言えます。
彼らを脅かさず、こちらも無理をしない。
そのために必要なのは「知識」「準備」「謙虚さ」です。
■ まとめ:自然の中を走るために、知っておきたいこと
ここまで、熊や猿などの野生動物との遭遇リスクと、その対策について見てきました。
ポイントをまとめると以下の通りです:
✅ 熊の目撃は全国で増加傾向
– 青森県でも湖を泳ぐ熊や水田を走る熊の目撃例あり
– 山間部を走るウルトラランナーは、決して無関係ではない
✅ 「熊は人を避ける」というのは一部事実
– ただし、食べ物に慣れた熊、人の活動時間に重なる熊も増えている
– 熊鈴の音を過信せず、行動時間やルートの選び方も重要
✅ 音による予防策は有効な手段のひとつ
– 熊鈴・ラジオ・スピーカーで人の存在を知らせる
– 農作業中のラジオや、スピーカーによる音楽など、実例も多数
✅ 遭遇時の対処を知っておくことが命を守る
– 熊に出会ったら走らず、静かに後退する
– 猿には目を合わせず、食べ物は隠す
ウルトラマラソンやマラニックは、自然と一体になれる素晴らしい趣味ですが、
その分、自然との境界を意識する姿勢が大切です。
しっかりと情報を集め、備えをしながら、これからも楽しく安全に走っていきたいものですね。
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